2026.05.15
- 院長のつぶやき
「めまい」「ふらつき」「失神」は、日常診療でも非常に多い症状です。一時的な体調不良と思われがちですが、中には心臓や血管の病気が隠れていることもあり、注意が必要です。
めまいには、周囲がぐるぐる回るように感じる「回転性めまい」と、体がふわふわする「浮動性めまい」があります。耳の病気や自律神経の乱れが原因となることが多い一方で、不整脈や血圧の異常など循環器の病気でも起こります。特に、動悸や胸の違和感、息切れを伴う場合には、心臓由来の可能性を考える必要があります。
また、「ふらつき」は加齢や疲労、脱水によって起こることもありますが、血圧低下や貧血、薬の影響などが原因となることがあります。特に高血圧治療薬や利尿薬を服用している方では、立ち上がった際に急激に血圧が下がる「起立性低血圧」がみられることがあります。朝起きた時や長時間座った後に立ち上がる際にふらつきを感じる場合には注意が必要です。
さらに、最も重要なのが「失神」です。失神とは、一時的に脳への血流が低下し、突然意識を失う状態を指します。短時間で自然に回復することが多いものの、背景に危険な不整脈や心臓弁膜症が隠れている場合があります。特に、運動中の失神、突然意識を失ったケース、家族に心疾患や突然死の既往がある場合は、早急な精査が必要です。
循環器内科では、心電図、24時間ホルター心電図、心エコー検査、血圧測定などを通じて、症状の原因を詳しく調べます。症状が軽くても、「年齢のせい」と自己判断せず、繰り返す場合や不安を感じる場合には早めの受診が大切です。
めまい・ふらつき・失神は、体からの大切なサインかもしれません。特に心臓や血管の病気は、早期発見・早期治療が重要です。気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。




