2026.05.26
- 院長のつぶやき
「足のむくみ」、年齢のせいと決めつけていませんか?
夕方になると靴がきつくなる、靴下の跡が残る、朝より足が重だるい――このような「むくみ(浮腫)」を経験したことがある方は多いのではないでしょうか。
むくみは、体の中の余分な水分が皮膚や組織の間にたまることで起こります。長時間の立ち仕事や座りっぱなし、塩分の多い食事、女性では月経周期などによって一時的に生じることもあります。しかし、むくみの背景に病気が隠れている場合もあり、特に循環器内科では見逃したくない症状のひとつです。
心臓は全身へ血液を送り出すポンプの役割を担っています。何らかの原因で心臓の働きが低下すると、血液の流れが滞り、血管の中の水分が外へしみ出しやすくなります。その結果、特に重力の影響を受けやすい足や足首にむくみが現れることがあります。これが心不全などでみられる代表的な症状です。
心臓が原因のむくみでは、単に足が腫れるだけでなく、「以前より息切れしやすくなった」「階段で疲れやすい」「横になると息苦しい」「体重が急に増えた」といった症状を伴うことがあります。また、左右両方の足にむくみが出る傾向があります。
一方で、むくみの原因は心臓だけではありません。腎臓や肝臓の病気、甲状腺機能低下症、静脈瘤、リンパの流れの異常、薬剤の影響などでも起こります。降圧薬の一部や痛み止めなどが関係することもあります。
ご自宅で確認できるポイントとして、①左右どちらか片側だけか両側か、②朝と夕方で変化するか、③指で押した跡が残るか、④体重変化や息切れがないか、を意識してみてください。
むくみは「年齢だから」「疲れているだけ」と見過ごされやすい症状ですが、体からのサインであることがあります。特に、数日から数週間で悪化している場合や、息苦しさ・胸の違和感・急な体重増加を伴う場合は、早めの受診をおすすめします。
気になるむくみが続くときは、一度原因を確認してみませんか。適切な診断と治療によって、日常生活の快適さや将来の健康につながることがあります。




